2012-06-13

エフェクター二台(20120327)


3ヶ月前のこの記事でエントリーを再開しようと思っていました。

U1ラックのエフェクター二台を処分しました。
一台はマクソンのHD1000。
二十歳頃バイト代をためて清水の舞台から飛び降りる気持ちで買いました。
私にとっては最初の本格的なエフェクターです。
そしてもう一台はソニーのMUR-201(適当なリンクがありません)。
二十五~六で勤め始めて間もない頃 二年ぐらいのローンで買ったんだったと思います。


HD1000は当時としては優れたもので私としては弾いている音と高さの違う音が出せるというのは
ソロ演奏の可能性が100倍ぐらい広がるんじゃないかという期待で買ったものでした。

しかし 実際に使ってみればそういう目的ではかなり限定的な使い方しかないことが分かっただけだったりして…。
でもそのことに気が付くまでの過程が貴重な勉強だったわけで。

で 当時デジタルリバーブは更に高価でまるで手が出なかったので専らリバーブの代用でディレイモードで使っていました。

そして給料をもらうようになってからローンで買ったMUR-201。
この機械は発売から30年近く経ちますが 今でもスタジオやホールで現役で使っているところもあるくらいの性能で使い勝手もとても良いものです。
結局私はプレートリバーブのプリセットで使うことがほとんどでしたが そのプリセットが自分の好みや楽器との相性の良いものだったことに気がつくまでの試行錯誤もとても良い経験だったと思います。

エフェクターの遍歴はこのほかにもいくつかあるんですが、基本的にアコースティック志向なのでこの二台が常に中心あってギターを弾いてきました。



しかし 電子機械の性能の向上と言うのは30年も経っていれば隔世の感があるわけです。

自分にとってはその機械での試行錯誤を通じて覚えたことや鍛えられたセンスとか、沢山の思い出があって
その機種その個体に対する愛着や郷愁は 脳みそのその思い出の記憶がある細胞そのものだったりのようにも思えるんですね。


でも 今手に入る同じ性能を期待できる実用品と比べたら無駄に大きかったり重かったりでその二台が陳腐化していることも事実です。(12.4kgですって。。。いつもこんなの持ち歩いてたんだ…)



それで 最近はあまりギターも弾かなくなってしまったし、
だとしたらその二台は私の家の中には大き過ぎるものに思えて急に処分してしまおうと思い立ち このエントリー用の写真を撮った翌日に処分しました。


実際に処分してしまうと なんとなく自分の青春の記憶の大きな部分を自分で捨ててしまってもよいものと決めてしまったようで微妙な心持でした。
道具とそれを使うノウハウやスキルは今の事実現実があればそれで良いわけですが その現実に至る過程の縁を失うのは今の現実をなんとなく心許ないものにしてしまいそうで…。

と言うか 今の現実が心許ないからそこに微妙な心持を覚えるのでしょうね。



その後 その二台に取って代わるものはノートPC+VSTのプラグインソフトと至ってシンプルなものになりました。(1.2kg 10分の1 味気ないですねぇ。。)











ノートPCはその都度ですがインターフェイスは電源不要と携帯性を最優先してBEHRINGER[GuitarLink-ucg102]。
asioでつないでMTRソフト(REAPER)に「DX Reverb Light」を乗せて使っています。


写真のリバーブは「Epic Verb」。
本当はこれをメインにしたいんですけどノートpcだとチョッと負荷が大きいので実際の演奏時には次善の「DX Reverb Light」。(epic verbのほうがつまみが沢山あってかっこいいので写真だけ見栄をはってみました)

今のところフリーでいろいろ試して だいたいこれで満足しているんですが
なにやらもう少し要求が高まってきたらインターフェイスも含めていくばくかの出金は辞さないつもりでいます。

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